北京で感じたこと

昨日まで五泊六日で中国の北京に一人で旅行してきたので、記憶が新しいうちに雑感をまとめておこうと思います。

もともと中国には行きたいと思っていたのですが、何故、上海でも香港でもなく北京にしたかというと今月、加藤嘉一さんの本を読んだことがきっかけでした。

われ日本海の橋とならん

われ日本海の橋とならん

加藤氏は高校卒業と同時に初めて中国の国費留学生として北京大学に入り、現在は北京大学研究員やFinancial Timesのコラムニストをやっており、中国で最も有名な日本人だそうです。
この本を読んで刺激を受けた僕は、加藤氏が過ごしている環境、つまり北京の日常が見たくなりました。
もちろん観光も目的でしたが、近年約10%の経済成長率を誇っている中国の首都である北京の人々がどんな暮らしをしているのかを見ることが一番の目的でした。そして、働き出して5年以内には中国で働くことを目的といつの日か置いた僕にとって、そこで働きたいと思うかも知りたいところでした。


結論から言えば、北京は意外に普通でした。
思ったより、人は優しいし街も過ごしやすい。

ただ、表面上は美しいが中はまだ綺麗じゃないという点も幾つか感じました。
部屋は綺麗だけど、引き出しやタンスの中は汚い僕の部屋を思い出しました。

メイン道路を一つ裏道に入るだけで、今まで見たことないような貧相な住宅地が出てきたときはなかなか衝撃を受けました。

加藤氏が言う”暇人”も多く見かけました。
暇人とは家と土地など不動産を持っており、まさに食べていくための最低限の暮らし(一日15元くらい??)をすれば良い人たちのことで、平日の公園や道端で将棋やトランプなどをしている人たちを指します。
加藤氏によると、中国にはこの暇人が約三億人いるらしいです。


[公園で踊る人たち]


あと感じたのは、車優先社会。
日本では、歩行者が歩いていれば車は当たり前のように減速したり止まったりしますが、中国の車は全くスピードを緩めないので、何度轢かれそうになったかわかりません。
道路のクラクションの音も半端ないですね。
この特徴は先富論が関係してるのかなぁとこじつけそうになりましたが、他の発展途上国にも共通してそうな気がします。


[渋滞]


あと感じたこととして、学問と技術の集積がすごいということ。
中国トップの大学である北京大学清華大学に遊びに行きました。
驚いたのは、主に文系、理学系が強い北京大と、工学系が強い精華大が隣同士だったことです。
そして、その周りには企業ビルが取り囲むように建てられていました。
そこが中関村というところで中国のシリコンバレーと呼ばれているようです。
相当、大学と企業が密接であることが見て取れました。


[清華大学の風景]


まだまだ上海、香港にも行ってみたいですが、北京では発展しているダイナミズム溢れる空気を感じることが出来、中国で働きたいという気持ちが強くなりました。
なんだかんだ、中国はやっぱり面白い。