収益重視か利益重視か

激しかったバレンタイン商戦が終わり、やっと一息つけています。

スタバで古典をゆったり読むのが至福です。


図書館で溜まっていた経済誌を読みこんだところ、いつも通り日経ビジネスが面白い。
一年ほど前までは雑誌の中では週刊東洋経済などが好きだったのですが、今ではぶっちぎりで日経ビジネスが面白いです。
その中でも特に興味深かったのが、2012年1月23日号の「利益より売り上げ」という特集号。

一般的に日本の企業はメインバンク制や株式持ち合いなどから株主が軽視されており、90年代までは利益よりも売上を重視する経営を行っていたが、2000年に近づくにつれその図式は縮小し、海外投資家比率も高まったことなども背景にGE式の「選択と集中」が流行り不採算事業をリストラし、高い利益を生む事業に集中する路線が多くなっていています。

現に大手メーカーの旭硝子三菱電機などが有名で、ここ数年だと日立などもそうですね。

売上を縮小させ、高い利益率を求めるのが正義だという昨今の流れに対してこの特集は反対を突きつけています。
ここ10年の累積営業利益では利益重視型より売上重視型の方が多かったということが書かれていました。

僕はもともと利益至高の人間で、会社は利益を出して成長することが目標であると考えていたので、営業利益率大好き人間だったんです。

そのため、就職活動も営業利益率の高さを一番の軸として行っていました。
4月から働く会社の最終面接でも経営陣の方に、
「もし高いシェアを持ち、売上も高いが利益率が極端に低い事業があれば御社はどうしますか?」と聞き、
「営業利益が非常に低い事業であればどんなに高いシェアや売上を持っていても、切り離していくと思います。」
のようなことを確か返答され、イイネ!と思ったことを思い出せます。


でも、企業の存在理由って利益を出し続けるよりも上層において最終的には恐らく”社会貢献”があってそれだと高い売上を目指すことで多くの雇用を生み出す方が貢献性は高いのではないかと考えることも出来ます。
あくまでも売上が維持出来るということが前提ですが。
不採算事業を切ることが一企業にとって良いとしてもそれによって多くの消費者の余剰が減って、総余剰が減るとか。
売上を重視してまずその市場でのプレゼンスを上げて、徐々に利益を高めていく方法とか。

売上と利益率は、元々完全にトレードオフなものではないのですが、事業への資源配分上そうなってしまいがちってのはありますよね。

長期的には売上も大事ってことですね、勉強になりました。